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カーボンニュートラルへの移行

 

カーボンニュートラルとは

カーボンニュートラルの実現は、人類全体にとっての喫緊の課題です。COP26では気温の上昇を1.5度に抑える努力を追求することが合意され、2030年、2050年の温室効果ガス(GHG)削減に向けた議論がなされています。しかし、実際には残された時間はほとんどなく、目標達成の成否は、政府や企業が今、動き出すか否かにかかっています。

カーボンニュートラルに向けた取り組みは、人類共通の課題である温暖化への対応策であるのみならず、個々の国や企業の成長機会としての一面も持っています。巨額な投資の力も借りながら、中長期的に産業構造を変え、企業間はもとより市場間の競争にも大きなインパクトをもたらすと見込まれるためです。カーボンニュートラルへの道筋は、企業にとってチャレンジであると同時に競争力強化のチャンスでもあるのです。

カーボンニュートラルにおける「攻め」と「守り」

カーボンニュートラルの推進には「各国政府のコミットメントと継続的な政策展開」「取引先企業・消費者の抜本的な意識、行動変容」「技術の革新」など、さまざまな外部要因が影響を与えます。こうした不確実性のなかで、企業は、政府・投資家、取引先企業・消費者、技術・スタートアップといった多様なステークホルダーの動きを注視し、各ステークホルダーがどこまで具体的な動きを見せるかを予測しながら、自社のロードマップを策定する必要があります。

企業経営においては、自社のGHG削減対策に大きな投資が必要になるリスクに目を配りつつ、新たに生まれる巨大市場を獲得する戦略を練ることが重要課題になります。すなわち、カーボンニュートラル経営には「守り(GHG排出削減)」と「攻め(自社の成長戦略)」両方の観点が求められ、GHG排出量削減の要件を充たすだけでなく、既存の事業領域を進化させて競争優位性を構築し、さらには新規事業の機会を探索することが肝要です。

カーボンニュートラル実現に向けたステップ

具体的なアクションは「準備をする」「戦略を定める」「着実に推進し、成果を示す」という3つのステップで進めます。そのなかで、社会・企業がこれまで経験したことのない不確実性や多様なステークホルダーへの対応、長い時間軸のなかでの適切な進捗管理を行う必要があり、これがこのテーマを難しくしています。この難しさを踏まえたうえで、3つのステップ、より具体的には下図の10の取り組み一つひとつを、着実に進めていくことが求められます。

このトピックに関するBCGの論考など

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企業のネットゼロへの道筋――パリ協定とSDGsの実現に向けて

BCGと国連(UN)は、6つの産業にわたる広範な共同調査を行い、ネットゼロへの移行の中でカギとなる9つの取り組みを特定しました。それらはどのような事業を抱える企業にも有効であり、企業は自社の事業だけでなくバリューチェーン全体でもネットゼロを実現できます。(英文)

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真のネットゼロ実現には先駆的企業が必要

気候変動を抑制するには、大気中からCO2を恒久的に除去する技術が必要ですが、その開発にはコストがかかります。他社に先駆けてこの技術に投資する企業は、コストを大きく上回る利益を得ながら、社会全体に貢献できます。(英文)

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気候変動対策は「囚人のジレンマ」ではない

BCGとWEFの共同調査では、各国、各企業の対策は、単独で行う場合であっても経済的なメリットを得られると論じています。本論考では各プレイヤーがどう行動するべきかを示しています。

このトピックのエキスパート

 
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