さらに繋がりのある社会を描く
Vaishaliは自分を「生まれつき好奇心が旺盛」だといいます。ムンバイで育った子供時代はいつも本を読み、旅することを夢見て、「制限のない人生」を送ることを熱望していました。
その目標を叶えるため、VaishaliはインドのBCGオフィスの最初の社員の一人として、Indian Institute of Management AhmedabadでMBAを取得した直後の1997年にムンバイオフィスに入社しました。10年もたたないうちに、彼女はインド人として初めてBCGの女性パートナーとなり、現在はシンガポールオフィスのSenior Partnerになりました。
BCGでの多くの役割のひとつは、東南アジアのテクノロジー、メディア&通信業界でリーダーシップをとることです。「本や教育で私の世界が開けたのと同じように、モバイル技術によって新興市場の人々に多くの機会が開いています。」と彼女は振り返ります。「モバイルは通信プラットフォームをはるかに超えるものです。人々を新しいアイデアや新しい可能性へと繋げ、彼らが求めるより良い生活を築く手助けをするのですから。」
複雑化を極める世界をひも解く
Moundirは、より良い方法を探求する中で、物事をさらに深く考えるようになりました。2010年、その模索はBCGへと彼を導きました。フランスのトヨタ自動車でのOperation Leaderを含め、製造や物流で15年間の経験を積んだ後、Moundirはより戦略的な方向でキャリアを広げたいと考えました。今日、彼は当社の西ヨーロッパと南米のオペレーションセンターのリーダーを務めています。
リーンオペレーションマネジメントの専門家として、Moundirは自分の仕事を探偵に例えています。クライアントのビジネスに時間やコストを追加する非効率や無駄を見つけ出します。「私達は、クライアントがパズルの全ピースを一つ一つ検証する支援をしています。クライアントの工場、倉庫、サプライチェーン、人材、それぞれがすべてぴったりとはまるように。」そうMoundirは言います。「そうやって企業は段階的な向上から20%以上の飛躍的な向上へとジャンプすることができるのです。」
クリエイティブであると同時に探求心の強いMoundirは、BCGのパリオフィスでモバイル ラボ プログラムを立上げ、クライアントチームが製造やサプライチェーンのオペレーションを再検討できるようなゲーム感覚のシミュレーションを作りました。「こういった問題の複雑性が、潜在する機会を覆い隠してしまっています。ラボでのシミュレーションで、クライアントチームはまったく新しい切り口でどうやったらオペレーションが成功するのか可視化することができるのです。」
ブレークスルーへの手がかりを探して
BCGにおけるそれぞれの役割はかけ離れてはいても、VaishaliとMoundirは、結果としてどんな方向へ進むことになろうとも、クライアントの課題を徹底的に理解するという共通の決意を持っています。
「今までどこに行くのにも躊躇したことはありません。」というVaishaliは、これまで20か国以上の新興国を訪れ、クライアントが市場で競争性や収益性を高められるよう、新たな知見を見出す手助けをしてきました。彼女はそれを生き抜く術と呼び、クライアントには「小さく考え大きく勝つ」よう、彼らが競争する現地市場を動かす原動力を理解するために物事の内面を見極めるよう促してきました。
旅先の中でも忘れられないのがラゴスです。クライアントの警告に従ってボディガードを雇い、Nigeriaのテレコム機器を売る何百という店がひしめく青空市「コンピュータービレッジ」を見に行きました。
Moundirが数える限りでは、1年間に60回以上、工場、倉庫、サプライヤー、顧客を尋ねて飛び回っています。「オペレーションに関して人と話して学んだことは、問題の多くは物質的な理由と同じくらい文化的な理由が原因している、ということです。その両面を正せるのが真に素晴らしい会社です。」
写真:Magnum Photos所属 Paolo Pellegrin