価値創造戦略、アクティビスト対応

A sharp value creation strategy not only ensures that a great business is a great stock—but it also helps deter activist shareholder attacks.

" "

戦略に対する線形的アプローチとは、まず事業戦略を定義し、次に裏付けとなる財務戦略を策定し、最後にそのパッケージを投資家に売り込むというものです。このアプローチは一見理にかなって見えますが、多くの場合、最適ではありません。

このアプローチでは目標を達成できません。なぜなら、事業戦略・財務戦略・投資家戦略は密接に関わり合っているからです。3つの戦略すべてを反復的に、並行して構築し、複数のシナリオを検討することによってのみ、組織はTSR(株主総利回り)を最大限に高めることができます。

事業における価値創造とアクティビスト対応に関するクライアントの支援

事業における価値創造、高いバリュエーションの根拠付け、アクティビスト投資家による攻撃への対応、あるいはアクティビストの新たなキャンペーンに打ち勝つなど、私たちの価値創造コンサルティングチームは組織が注力するあらゆる問題における適切な経験を備えています。クライアントとの価値創造戦略では以下を実行します。

  • 現在の企業戦略や事業戦略に関する株主価値最大化の検討。個々の事業からのキャッシュフローは今後どう推移する可能性があるのか。また、それにより企業全体の将来的なバリュエーションマルチプルやTSRをどう予測できるのか。パフォーマンス向上に向けてどのような戦略的オプションがあるか。
  • 最適な資本構成と超過キャッシュの最適な活用方法を見極める。投資資金の調達について、フリーキャッシュフロー、株主資本、負債の適正な組み合わせはどのようなものか。あるいは、財務が健全な企業のほとんどは自社の再投資のニーズを超過するキャッシュを生み出せるが、そのキャッシュをどの程度バランスシートに残し、あるいは配当利回りと自社株買い入れで投資家に還元すべきなのか。最後に、戦略の想定を変えると資本構造はどのように変化するのか。
  • 価値創造戦略と投資家基盤の適合性を評価し、最適化する。投資家はその戦略を信頼しているか、また投資の優先順位と一致していると考えているか。そうでない場合、戦略、株主、あるいはその両方、何を変える必要があるのか。

株主価値創造とアクティビストに関するBCGの支援事例

価値創造の新たな波を起こしたいのか、高バリュエーションを正当化したいのか、アクティビストの攻撃から自社を守りたいのか、新たなアクティビスト・キャンペーンを克服したいのか。BCGには、企業のあらゆるニーズに関連するプロジェクト経験があります。以下にその一端をご紹介します。

" "
北米の衣料品メーカーは、ファンダメンタルズが強固であるにもかかわらず、市場リターンでは同業他社に劣っている理由を把握していました。BCGとこの企業が協働して事業、財務、投資家戦略の見直しを行った結果、TSR、株価収益率、株価はマーケット平均および同業他社との比較で30%改善されました。
" "
あるグローバルロジスティクス事業者は、業績不振のサイクルを断ち切り、価値ベースの経営手法を採用することで、市場平均を10%上回る高いTSRを実現。新たなパフォーマンス軌道に乗ることができました。
" "
ある大手ハイテク企業は、ポートフォリオの移行、コスト削減、財務方針の変更など、一連の施策の可能性を分析することで、潜在的なアクティビストの攻撃に備え、それに対する予防策を講じました。その結果、バリュエーションが最大100%上昇すると予測される2つのシナリオが導き出されました。この戦略により、この企業は攻撃を回避できたのみならず、株価を2年以内に2倍にさせることに成功しました。
" "
大手グローバルバイオ製薬会社は、競合他社とアクティビストによる敵対的買収の企てに断固とした態度で対応しました。BCGは戦略的オプションを迅速に検討し、6週間という短期間で、15%を超えるコスト削減を盛り込んだアクティビスト防衛策を策定する支援を行いました。これによりおよそ300億ドルの価値向上がもたらされ、この企業はホワイトナイト買収者の注目を集めることができました。

Spotlight: アクティビストへの対応

活発化する株主アクティビズム
2005年から2019年にかけて、アクティビストによる攻撃はグローバルで54件から191件に増加しました。年9%以上の増加です。ターゲットになるのは業績が振るわない企業だけではありません。2016年から2020年10月にかけて攻撃された企業の3分の1近くの3年間のTSR(株主総利回り)は、攻撃が始まる前月時点でS&Pグローバル1200の構成企業の中央値を上回っており、半分以上の企業の予想PER(株価収益率)についてもS&Pグローバル1200の構成企業の中央値を上回っていました。
アクティビストによる攻撃への対応コストは大きい
アクティビスト対応のコストは金銭面だけではありません。中期的な優位性の構築に使えたはずのマネジメントの時間が短期的な危機の犠牲になってしまうのです。「自社の戦略は事業における価値創造に焦点を合わせたものか?」というたった1つの問いがアクティビストへの対応の強化につながります。
BCGはこの領域で業界をリード
また、アクティビストへの対応について明確な方針を持って臨んでいる唯一の大手コンサルティングファームでもあります。私たちはアクティビストからの要求に対する備えや対応について企業クライアントだけを支援しています。BCGの価値創造に関する支援チームは実績ある独自ツールキットを使って、企業価値向上や、アクティビズムによる攻撃リスクの低減につながる構造改革の施策を迅速に洗い出します。

事業における価値創造とアクティビスト対応に関する最近の論考

Meet Our Value Creation Consulting Leaders

Managing Director & Senior Partner/ Global Leader, Corporate Finance

Julien Ghesquieres

Managing Director & Senior Partner; Global Leader, Corporate Finance
New York

Managing Director & Senior Partner

Jeff Kotzen

Managing Director & Senior Partner
New Jersey

Managing Director & Senior Partner

Jody Foldesy

Managing Director & Senior Partner
Los Angeles

Partner & Director

Gregory Rice

Partner & Director
New York

Managing Director & Senior Partner

Gerry Hansell

Managing Director & Senior Partner
Chicago

Managing Director & Senior Partner、プリンシパル・インベスター&プライベート・エクイティグループ アジア・パシフィック地区リーダー

加来 一郎
Ichiro Kaku

Managing Director & Senior Partner、プリンシパル・インベスター&プライベート・エクイティグループ アジア・パシフィック地区リーダー
東京オフィス

関連する領域