決済・トランザクションバンキング

決済・トランザクションバンキング領域では、当面の収益拡大は緩やかなものになると見込まれています。しかし、ひとたび持続可能な回復が定着すれば、現金離れの進行、電子商取引と電子取引の力強い成長、技術革新の進展などにより、収益は急増する可能性があります。

この成長を取り込むためには、既存企業は厳しい競争環境を克服する必要があります。非伝統的なプレーヤーが銀行や決済サービスプロバイダーとしのぎを削り、顧客から選ばれるイシュア―、プロバイダー、プロセッサー、パートナーになろうとしています。

BCGの決済・トランザクションバンキングのコンサルティングチームは、きわめて厳しい環境に直面するクライアントに独自の着眼点からのアドバイスを提供しています。

• M&AおよびPMI（合併後の統合）。私たちは、価値創出に不可欠な施策の実行をサポートし、クライアントのM&AとPMI（合併後の統合）を成功に導く支援を行います。最も魅力的な買収候補企業の特定と評価、統合における優先順位の定義、コストシナジーの最大化、収益シナジーの計画立案、ビジネスリスクの最小化などがその施策の一例です。私たちの支援によりクライアントが得た成果としては、契約締結前のTSA（Transition Service Agreement）による手数料の30%の低減とイグジット（投資回収）の加速、また、大規模なコストシナジー、収益シナジーの早期の実現などがあります。
• アクワイアラーの収益強化。BCGのエキスパートは、加盟店にとって最も難しい販売上の課題に対処するソリューションを構築することで、アクワイアラーの成長を促進できるよう支援します。たとえば、多岐にわたる販売チャネル全体で営業担当者の生産性を向上させる、加盟店のジャーニーをエンドツーエンドでデジタル化する、などがそれにあたります。また、バンドルプロダクトの価格設定など、営業担当者が適正な価格を維持できる規律の導入も支援しています。このことによるインパクトとして、適正な価格の実現と維持を通した収益の向上などが挙げられます。最後に、BCGのエキスパートは加盟店アクワイアラーにおけるリスク管理の運用モデルの見直し、改善を支援します。これは、特にM&A（およびその後のPMI）を成功させ、成長に向けた目標を実現するとともに危機を乗り切るという文脈で重要なポイントです。
• デジタルウォレット。顧客ニーズの変化や競争の激化などの課題に対応するため、私たちは企業向けトランザクションバンキングの事業戦略策定やオペレーティングモデルの再定義に取り組んでいます。顧客体験の向上およびデジタル化、データを活用した価値創出、エコシステム・プレーヤーとの提携による収益の促進とサービスの強化などが一例です。その成果として、15～25%のコスト削減、営業生産性の10～15%の上昇、より迅速なクライアントや顧客の不満が減る、より品質の高いサービスなどが実現しています。
• 債権回収。私たちはデータと分析に裏打ちされた、カスタマイズされた債権回収へのアプローチを迅速に構築するお手伝いをしてきました BCGのチームは迅速な診断、より適切な顧客セグメンテーション、より強力なデジタルによるアプローチ手法、より魅力的なオファー、効果的な顧客維持戦略を開発してきました。結果として、償却額の3～10%の削減、債権回収にかかる経費の10%の削減が実現しました。私たちは、債権回収に関わる戦略強化を支援するとともに、銀行が顧客、特にパンデミック中に苦境に立たされた顧客に支援の手を差し伸べる方法についてもアドバイスしています。

BCGの決済・トランザクションバンキング分野のリーダー陣は、決済＆トランザクションサービス、グローバル・トランザクションバンキング、トランザクションバンキングのオペレーション、ならびにトランザクションバンキング戦略に対する深い専門知識を有しています。リーダー陣は、クライアントがトランザクションバンキングの将来を理解し、それに備えることができるよう支援します。