経済産業省の委託を受け、デジタル人材の育成と地域の企業のDX推進を支援
経営コンサルティングファームのボストン コンサルティング グループ(以下、BCG)は、経済産業省の委託を受け、2021年度より、デジタル人材育成プラットフォーム事業(以下、本事業)を支援しています。本事業は、地域の企業・産業のDX(デジタルトランスフォーメーション)実現に向けて、AI技術の活用など、デジタル知識・能力をもつ人材を育成することを目的としています。このたび、本事業の一環として実施する「マナビDX(デラックス)[注1]Quest」において、2022年11月に開始する現場研修プログラムに、地域の中小企業約100社の参加が決定しました。プログラムの受講生は企業におけるDX推進の取り組みを体験することで、実践的な学びを深めることが可能になります。
受講生は2カ月間の現場研修プログラムで中小企業と協働、DXの課題に対し解決策を提案
2022年9月に始まった「マナビDX Quest」の第1期、ケーススタディ教育プログラムには、経済産業省の募集を通じて学生・社会人からなる受講生約2,000名が参加し、課題解決型学習(PBL)に取り組んでいます。11月19日に開始する第2期、現場研修プログラムでは、第1期の受講生のうち希望者が、地域の中小企業約100社と2カ月をかけて協働し、DXの構想・設計・検証における具体的な課題に対して解決策を提案します。受講生はこれらのプログラムを通じて、課題の発見・ゴール設定・コミュニケーション力といったビジネス要素、AI活用・データサイエンスなどデジタル技術への理解といったデジタル要素の双方を身につけることができます。同時に参加企業は、受講生と課題について議論する過程でDXへの意識を高め、提案をもとにDX推進に向けた次のアクションへつなげることができます。
BCGは教材作成、プログラムのデザイン・運用、AIやリスキル、企業経営の知見を基に事業を支援
経済産業省が提供する「デジタル人材育成プラットフォーム」は、3層構造の教育体系となっています。第1層は2022年3月に開設された、デジタルに関する知識・能力を身につけられるポータルサイト「マナビDX」です。誰もがデジタルスキルを学べるよう、企業・大学・政府が提供する基礎から実践まで幅広い内容の講座・コンテンツが多数掲載されており(現在、約250講座)、BCGはサイトの構築や運営、掲載するコンテンツの審査を支援しています。さらなる地域企業・産業のDX実現に向け、ビジネスの現場における課題解決の実践的な学びの場として、第2層では企業データに基づく実践的なケーススタディ教育プログラム、第3層では地域の中小企業との協働による、デジタル技術を活用して実際の課題解決に取り組む現場研修プログラムを提供しています。第2層と第3層を「マナビDX Quest」として9月に開始しました。「マナビDX Quest」は、BCGがもつデジタル関連の先進企業とのネットワークを活かしながら、実践的なビジネスとデジタルの両側面で教材やプログラムをデザイン・運用している点に特徴があります。ケーススタディ教育プログラムでは、BCGが企業のビジネスを支援する中で得たリアルなデータを基に教材を作成し、現場志向の学びを提供しています。現場研修プログラムでは、BCGがこれまでに培ってきたAIやリスキル、企業経営に対する深い知見を活かしながら、DXにおける課題発見やゴール設定のプロセスを支援します。
政府が掲げる「デジタル田園都市国家構想」において、2026年度までに230万人のデジタル人材を育成することが発表されるなど、デジタル技術の担い手の育成・確保は日に日にその重要性を増しており、多くの企業がリスキルを通じたデジタル人材育成の取り組みを拡大させています。BCGは2019年から、経済産業省のデジタル分野に関連する事業を受託し、継続的に取り組みを重ねてきました。こうした経験の中で得られた知見を活かしながら、引き続き本事業をはじめとするデジタル人材の育成、企業のDX推進を支援していきます。
関連サイト:
「マナビDX」 https://manabi-dx.ipa.go.jp/
「マナビDX Quest」 https://manabi-dx.ipa.go.jp/manabi-dx-quest-2022/
[注1]デラックス(DELUXE)は、Digital-transformational Education and Learning platform for Users × Engineersの略。
■ 担当者
折茂 美保 マネージング・ディレクター & パートナー
BCG社会貢献グループの日本リーダー。
パブリックセクターグループ、およびハイテク・メディア・通信グループのコアメンバー。教育分野のエキスパート。東京大学経済学部卒業。同大学大学院学際情報学府修士。スタンフォード大学経営学修士(MBA)。
豊島 一清 マネージング・ディレクター
BCGのデジタル専門組織であるDigitalBCGの日本リーダーの1人。
テクノロジーアドバンテッジグループ、ハイテク・メディア・通信グループのコアメンバー。東京理科大学理工学部卒業。同大学大学院理工学研究科修了。日本アイ・ビー・エム株式会社などを経て現在に至る。
■ 本件に関するお問い合わせ
ボストン コンサルティング グループ マーケティング 井上・福井・天艸
Tel: 03-6387-7000 / Fax: 03-6387-0333 / Mail: press.relations@bcg.com
BCGは、ビジネスや社会のリーダーとともに戦略課題の解決や成長機会の実現に取り組んでいます。BCGは1963年に戦略コンサルティングのパイオニアとして創設されました。今日私たちは、クライアントとの緊密な協働を通じてすべてのステークホルダーに利益をもたらすことをめざす変革アプローチにより、組織力の向上、持続的な競争優位性構築、社会への貢献を後押ししています。
BCGのグローバルで多様性に富むチームは、産業や経営トピックに関する深い専門知識と、現状を問い直し企業変革を促進するためのさまざまな洞察を基にクライアントを支援しています。最先端のマネジメントコンサルティング、テクノロジーとデザイン、デジタルベンチャーなどの機能によりソリューションを提供します。経営トップから現場に至るまで、BCGならではの協働を通じ、組織に大きなインパクトを生み出すとともにより良き社会をつくるお手伝いをしています。
日本では、1966年に世界第2の拠点として東京に、2003年に名古屋、2020年に大阪、京都、2022年には福岡にオフィスを設立しました。