病院委託費を簡単に他院と比較分析
経営コンサルティングファームのボストン コンサルティング グループ(以下、BCG)は、日本の医療機関を対象に、病院における委託費を他院と比較分析できるオンラインツール、「Hospital Data Lab」(ホスピタル・データ・ラボ)の提供を2020年8月より開始いたします。
新型コロナウイルスによる打撃を受け、病院経営はさらに厳しい状況に
2025年の医療提供体制の大改革に向け、医療機関には医療の質と生産性を同時に向上させるための経営が求められています。さらに、新型コロナウイルス感染症の影響で患者の受診控えが起きるなか、医療機関の経営状況は急速に悪化しており、集患や手術件数増などによる医業収益増だけに頼らず、コスト削減を行うことが喫緊の課題です。
そもそも医業費用の7~8割は固定費です。多くの大手医療機関で医業利益率は数%にとどまり、収入がわずかに減少しただけでも赤字化する収益構造となっています。しかも、固定費の中でも割合が大きい人件費は、短期的な改善が困難と考えられます。したがって、人件費の次に割合が大きい委託費の最適化は、比較的短期に実行できる固定費適正化策として重要です。
数々の病院プロジェクトの実績を基に、委託費のデータを蓄積
BCGでは、これまで数々の医療機関において外部委託費見直しをはじめとする経営改善を支援してきました。その中で分かったのが、従来から医薬品や医療材料の仕入値ベンチマークデータはありましたが、委託費の公正なデータベースは存在しないということです。このため、BCGでは病院経営改善の一助とするべく、委託費ベンチマークをウェブ上で可能にするオンラインツール「Hospital Data Lab」を日本の医療機関向けに提供いたします。
DigitalBCGの総力を結集し、ウェブ上でベンチマークが簡単にできるツールを構築
2018年5月に立ち上げられたDigitalBCG Japanは、デジタル領域で深い知見を持つエキスパート集団です。Hospital Data Labの開発にあたっては、Digital BCGが設計段階から関与し、専門知識が必要だった医療機関の経営分析を誰でも直感的に行えるユーザーインタフェースを構築しました。本サービスを通じて可能な分析は次の通りです(サイトイメージは下記画像をご参照ください)。
<利用料金>
月額8万円(税抜)で5人まで利用できます。
※現在お申し込みいただいた場合、申し込み月の翌々月まで無料(終了時期未定)
<お申し込み方法>
下記ご案内ページをご確認いただき、メールでお問い合わせください。
Hospital Data Labご案内ページ: https://hospitaldatalab.jp/
サービスの開始にあたって、BCGヘルスケアグループのアジア・パシフィック地区リーダーを務めるマネージング・ディレクター&シニア・パートナー、植草徹也は「BCGが過去10年間蓄積してきた病院経営改善のノウハウの一端に、より多くの医療機関の皆様にアクセスいただけるよう、ホスピタル・データ・ラボを開設しました。本サービスが、未曽有の危機にひんする医療機関の経営力強化の一助になれば幸いです」とコメントしています。
参照画像
■ 担当者
植草 徹也 マネージング・ディレクター&シニア・パートナー
BCGヘルスケアグループのアジア・パシフィック地区リーダー。京都大学法学部卒業、南カリフォルニア大学経営学修士(MBA)。株式会社電通を経て現在に至る。
共著書に『実践 BCG流病院経営 バリューベース・ヘルスケア時代の病院経営』(エルゼビア・ジャパン、2020年) 、『BCG流病院経営戦略 DPC時代の医療機関経営』 (エルゼビア・ジャパン、2012年)など。
■ 本件に関するお問い合わせ
ボストン コンサルティング グループ マーケティング 直江・嶋津・福井
Tel: 03-6387-7000 / Fax: 03-6387-0333 / Mail: press.relations@bcg.com
BCGは、ビジネスや社会のリーダーとともに戦略課題の解決や成長機会の実現に取り組んでいます。BCGは1963年に戦略コンサルティングのパイオニアとして創設されました。今日私たちは、クライアントとの緊密な協働を通じてすべてのステークホルダーに利益をもたらすことをめざす変革アプローチにより、組織力の向上、持続的な競争優位性構築、社会への貢献を後押ししています。
BCGのグローバルで多様性に富むチームは、産業や経営トピックに関する深い専門知識と、現状を問い直し企業変革を促進するためのさまざまな洞察を基にクライアントを支援しています。最先端のマネジメントコンサルティング、テクノロジーとデザイン、デジタルベンチャーなどの機能によりソリューションを提供します。経営トップから現場に至るまで、BCGならではの協働を通じ、組織に大きなインパクトを生み出すとともにより良き社会をつくるお手伝いをしています。
日本では、1966年に世界第2の拠点として東京に、2003年に名古屋、2020年に大阪、京都、2022年には福岡にオフィスを設立しました。