書籍『BCGが読む経営の論点2027』(日本経済新聞出版、BCG編)が2026年11月6日に発売されます。ビジネスリーダーの指針として翌年に注目すべきテーマを厳選し解説してきた本シリーズは、2018年版の発売開始後に毎年発行を重ね、今回で節目の10冊目を迎えました。
変化の時代にこそ、人と組織に投資を
AIの急速な進化や地政学リスクの高まりなど、経営環境が大きく変化する現在。企業経営の難易度が増すなか、日本企業には、取り組むべき課題を的確に見極め、変化に対応する組織能力を高めることが求められています。
そのために重要なのが、経営リーダーによる課題設定と、人と組織への投資です。経営者が多様な情報や視点を取り入れながら自社の課題を見極めるとともに、変化に柔軟に対応できる組織能力を培うことが、持続的な競争優位性につながります。
本書は、2027年にビジネスリーダーが押さえるべき8つの重要な経営論点を提示しています。フィジカルAIや宇宙産業など新たな成長機会となり得る経営トレンドと、IT主権やチェンジマネジメントなど組織能力の強化に向けた課題を取り上げ、日本企業が変化の時代を乗り切り、持続的な成長を実現するための視点を提供します。
『BCGが読む経営の論点2027』の概要
本書では、2027年に向けて日本企業が注目すべき重要な論点を、「経営トレンド」と「組織能力」の2つの視点から取り上げています。
第1部 経営トレンドを押さえる
第1部では、日本企業の新たな成長機会となり得る4つの経営トレンドを解説します。
- 第1章 フィジカルAI 勝てる領域を見極めて日本復活の起爆剤に
(著者:苅田 修、千田 秀典)
AIが実世界で判断・行動するフィジカルAIは、ものづくりに強みを持つ日本企業にとって新たな成長機会となり得ます。労働力不足や高齢化などの社会課題を起点に、日本が競争優位性を築くための可能性を探ります。 - 第2章 エージェンティック・コマース AIが商品を選ぶ時代の販売戦略
(著者:森田 章、竹内 友夏)
AIエージェントが消費者に代わって商品を比較・選択する「エージェンティック・コマース」。顧客との接点が大きく変わるなか、消費財メーカーや小売業などに求められる新たな販売戦略を考察します。 - 第3章 エネルギー・資源安全保障 価値をつなぐ「プレミアムチェーン」の構築
(著者:森原 誠、大村 洋平)
地政学リスクの高まりにより、エネルギーや重要資源の安定確保が経営上の重要課題となっています。供給網の脆弱性に対応しながら、持続的な成長につながる戦略的なポジションをいかに築くかを考えます。 - 第4章 宇宙産業 国家主導から民間ビジネスへの転換
(著者:宗田 大介、山口 豊)
国家主導から民間主導の商業エコシステムへと移行する宇宙産業。幅広い産業への波及が期待されるなか、日本企業が新たな事業機会を捉えるための視点を提示します。
第2部 組織能力を身につける
第2部では、変化の時代を乗り切るために必要な4つの組織能力を解説します。
- 第5章 ミドルマネジメントの役割 組織の経験を判断力に変える
(著者:半谷 陽一、長冨 功)
経営環境が複雑化するなか、ミドルマネジメント(中間管理職)の役割も変化しています。AIの活用を通じて組織内の情報伝達や知識の共有を高度化し、学習する組織への転換を図るための方向性を探ります。 - 第6章 デジタル・ITの「手の内化」 AIエージェントで業務全体を再設計する
(著者:平井 陽一朗、伊藤 紀彦)
AIエージェントの進化は、外部ベンダーへの依存度が高い日本企業にとって、デジタル・ITを自社で主体的に活用する好機です。コスト削減や開発スピードの向上を実現し、競争力を高めるための取り組みを考察します。 - 第7章 新・国家資本主義の潮流 政策を注視して事業機会をつかむ
(著者:内田 有希昌、國府田 武文)
国家が重要産業や先端技術の育成を主導する「新・国家資本主義」の潮流が強まっています。企業が各国の政策動向を捉え、事業機会の獲得と競争力強化につなげるための視点を提示します。 - 第8章 チェンジマネジメントを学ぶ 組織変革に科学的な手法で挑む
(著者:服部 奨、北沢 真紀夫)
企業変革の難易度が高まるなか、変革を定着させ、継続的に成果を生み出すことが重要になっています。リーダーの経験や直感だけに頼らない、組織変革を推進するための科学的・体系的な手法を解説します。